コーヒー好きは要注意!水分補給に適した飲料水とは?
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毎日コーヒーを飲む習慣がある人は多いと思います。

中には「朝から晩までコーヒーしか飲みません」
というほど無類のコーヒー好きな人もいます。

コーヒーを飲む習慣がある人にとって、
コーヒーが水分補給として適切な飲み物なのかどうか、
気になる人も多いですよね。

結論を言うと、コーヒーは水分補給として、
適している飲料水とは言えません。

コーヒーには利尿作用があるので、
たくさん飲んだとしても尿として排出されてしまいます。

コーヒーには健康効果もあるので飲んでもいいですが、
水分補給を目的としているのであれば、
水分補給に適した飲み物を飲んでいく必要があります。

今回はコーヒーが水分補給に向いていない理由と、
水分補給に適している飲料水を詳しく解説していきます。

コーヒーしか飲まない生活を送っていると、
水分補給どころか慢性的な脱水症状に陥ってしまうこともあります。

コーヒーに関する正しい知識をつけて、
適切な水分補給方法を身につけるようにしてください。

 

目次

  1. コーヒーに含まれる成分
  2. カフェインによる利尿作用
  3. コーヒーは水分補給になるのか?
  4. 1日のコーヒー摂取量の目安
  5. 1日に必要な水分量
  6. 水分補給に向いている飲料水
  7. まとめ

 

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1.コーヒーに含まれる成分

コーヒーは農産物なので、
品種や収穫地、精製方法、焙煎方法によって、
含まれる成分量は多少変わってきます。

今回は標準品としてブラックコーヒー
100gあたりに含まれている成分を紹介しておきます。

カロリー 4kcal
水分 98.6g
たんぱく質 0.2g
脂質 微量
炭水化物 0.7g
灰分 0.2g
カルシウム 2mg
リン 7mg
鉄分 微量
ナトリウム 1mg
カリウム 65mg
ビタミンB2 0.01g
ナイアシン 0.8mg

参考文献:七訂 日本食品標準成分表より

また、コーヒーに含まれている成分の中で、
もっとも特徴的な成分はカフェインです。

カフェインは今回の記事にも大きく関わってくるので、
詳しい含有量を見ておきましょう。

種類 カフェイン量(100あたり)
レギュラーコーヒー 0.06g
インスタントコーヒー 0.06g
紅茶 0.03g
煎茶 0.02g
ウーロン茶 0.02g

参考文献:七訂 日本食品標準成分表より

実際のところ、
コーヒーには300種類以上もの成分が、
含まれていると言われています。

ここではすべてを紹介しきれませんが、
たくさんの成分が含まれている飲み物であることを
理解しておいてください。

 

 

 

 

2.カフェインによる利尿作用

カフェインには眠気覚しなどの覚醒作用がある他、
尿の排出を促進させる利尿作用があります。

カフェインが体内に入ることで交感神経が刺激を受けます。

そうすると、腎臓の血管が拡張し、
腎臓の血液ろ過量が増加します。

水分は尿細管で吸収されて血液に戻りますが、
カフェインには水分の再吸収を抑制させる効果があるので、
結果的に膀胱に移動する尿の量が増えることになってしまいます。

なので「膀胱内に尿が溜まる=尿が近くなる」
という現象が起こるんですね。

つまり飲んだコーヒーの水分がそのまま尿になるいうわけではなく、
コーヒーに含まれているカフェインの影響で、
膀胱に尿が溜まりやすいという状況になってしまいます。

ちなみにカフェインが体内に残っている間は、
「尿が近くなる」状況は続いています。

体内の水分がどんどん膀胱に溜まり排出されることで、
血液中や体液の中の水分も徐々に失われるのと同時に、
ビタミンやミネラルなどの栄養素も体外に出て行ってしまいます。

 

 

 

 

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3.水分補給になるのか?それともならないのか?

結論を言うと、コーヒーは水分補給になりません。

コーヒーには水分が含まれているので、
確かに吸収されることはされます。

ですが、カフェインの項目で説明説したように
カフェインには利尿作用があるので、
コーヒーを飲んでも尿として排出される水分が
いつもよりも多くなってしまうだけです。

すべてが尿として排出されるわけではありませんが、
普通の水と比べるとはるかに多くの水分が
尿として外に出ていってしまいます。

コーヒーと同じようにカフェインが含まれている緑茶や
利尿作用があるアルコールを飲む習慣がある人はさらに要注意です。

自分では水分補給と思って飲んでいるとしても、
ほとんど水分補給にならず外に出ていってしまっています。

トイレも頻繁に行くようになってしまうので、
コーヒーを水分補給だと思って飲み続けるのは
やめるようにしてください。

 

 

 

 

4.1日のコーヒー摂取量の目安

コーヒーにはさまざまな栄養成分が含まれているので、
健康効果が期待できますが、
飲み過ぎには注意が必要です。

どんなことにも共通して言えることですが、
適切な量というものが存在しています。

コーヒーの1日あたりの摂取量は3杯までが目安です。

1日に3杯以上飲んでも得られる効果には、
ほとんど差がないので必ず守るようにしてください。

もし飲みすぎてしまうと、
・慢性的な脱水症状になりやすくなる
・空腹の状態でコーヒーを飲むと胃が荒れる
・タンニンによって鉄分の吸収が妨げられてしまう
・寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりする

などのデメリットが発生してしまいます。

1日にコーヒーを5杯6杯と飲む習慣のある人もいると思いますが、
1日3杯までに抑えてデメリットを避けるようにしてください。

 

 

 

5.1日に必要な水分量

1日に摂取すべき水分量は、
成人男性の場合だと3リットル、
成人女性の場合だと2.2リットルです。

ですが、実際には食べ物に含まれる成分と、
代謝水と呼ばれている水分があるので、
これらを除いた水分を摂取することが基本となります。

代謝水とは何かというと、
体内に摂取された食べ物の栄養素が、
代謝されるときに生じる水のことを言います。

1日3食食べたとして、食事に含まれる水分量が約1リットル、
代謝水による水分量が約0.3リットルとされているので、
1日に必要な水分量から1.3リットルを引いた量を
飲料水から摂取していけばいいというわけです。

なので、1日に摂取すべき飲料水は、
1リットルから1.5リットル程度です。

1.5リットルも1度に飲むのではなくて、
1日の中で均等になるように分散させて、
飲むことが大切です。

体は1度に250ミリリットルほどの
水分しか吸収することができません。

寝起き、入浴前後、運動前後、寝る直前など、
1度に飲みすぎることのないように、
こまめに飲むことを心がけてください。

 

 

 

 

6.水分補給に向いている飲料水

水分補給に向いている飲料水は、
カフェインが入っていないものです。


白湯
麦茶
そば茶
ハーブティー
スポーツドリンク
牛乳

おすすめはやはり水ですね。

できれば水道水ではなくて市販で売られている
ミネラルウォーターを飲むことが理想です。

汗をかきやすい夏や運動をしている時には、
塩分の多いスポーツドリンクもおすすめです。

「コーヒーは水分補給にならない」ことを念頭において、
水分補給に適した飲料水を飲むようにしてください。

 

 

 

 

7.まとめ

コーヒーを1日に何杯も飲む人は多いと思いますが、
コーヒーは水分補給に適していない飲み物ですので、
水分補給にカウントしないようにしてください。

コーヒーにはカフェインが含まれており、
利尿作用が働いてしまいますので、
ほとんどが尿として排出されてしまいます。

私たちの体の7割は水分で出来ていると言われています。

水分補給を疎かにしてしまうと血流が悪くなったり、
風邪を引くなどの体調不良を起こしたり、
便が硬くなって便秘の原因になったりしてしまいます。

水や白湯などの水分補給に適した飲料水があるので、
それらを毎日飲んでいくことが大切になってきます。

コーヒーは1日3杯までとし、
自分自身の体を守るためにも
適切な量の水分補給を心がけてください。

 

 

 

 

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