

マラウイはどのあたりにある国かご存知でしょうか?マラウイ共和国とまで言えばなんとなくアフリカにある国かなと見当がつく方もいらっしゃるかもしれません。もしくは世界遺産であるマラウイ湖国立公園を思い浮かべた方もいらっしゃるのでは?
マラウイは独立してまだ間もなく世界一の最貧国と言われていますが、そこに暮らす人たちの心は暖かく「アフリカの温かい心」とも言われています。そんなマラウイは復興とともに多くのスペシャルティーコーヒーの銘柄を世界中に届けています。
今からマラウイの歴史などと共にマラウイコーヒーについてご紹介してきますのでご参考になれば幸いです。
マラウイはアフリカ大陸南東部に位置する共和制国家であり、イギリス連邦加盟国の小さな国です。首都はリロングウェで北・北西にはタンザニア、東・南・南西にはモザンビーク、西にはザンビアといった具合に四方囲まれている内陸国です。
旧称はイギリス保護領ニヤサランドで、その名称当時、国際連合にも加盟しました。
マラウイにコーヒーが持ち込まれたのはそんなイギリスの保護領下の1930年代のことでした。1964年にマラウイとして独立し、それ以降、戦争や内紛などがないことから"The Warm Heart of Africa"(アフリカの温かい心)という別称を持ちます。また、マラウイはチェワ語で「光」「炎」なども意味します。
以前はマラウイの主な主要産業はたばこ、メイズ(トウモロコシ)、茶、綿花、ナッツでしたが、近頃はスペシャルティーコーヒーの影響でコーヒーの輸出量も年々増加しています。
マラウイコーヒーは生産量は少ないものの、品質はとても高く粒も均一です。豆自体に強い個性はありませんが、苦味と酸味のバランスが程よいです。中煎りか深煎りにすると日本人好みの適度な苦み、まろやかなコクが楽しめます。
マラウイではリロングウェとブランタイヤの二大都市に人口が集中していますが、国土の北部はほとんど高原で、ミスク地方をはじめとする北部の山岳地帯でコーヒーが栽培されています。
熱帯性気候ですが高地は比較的涼しいのでコーヒー栽培に最適です。また、降水量の多さ、豊沃な酸性質土壌といった条件も揃っています。
北部高地(ビピヤ、ポカ、カタベイ、ムジンバ)、中部高地(チシ、ムウェラ、デッザ、ベンべケ)、南部高地(ゾンバ、チラズル、ムランジェ、チョロ)がマラウイコーヒーの主要な生産地です。
マラウイコーヒーはナッツ系、キャラメル系の香りに加え、コクやまろやかさがあります。中煎り~深煎りに焙煎するとまろやかな口当たりを保ちつつもコクが十分に引き出されます。
等級は、上からAAAスクリーン19+、AAスクリーン18+、ABスクリーン16+、C、PB、E、TTがあります。
スクリーン(豆の大きさ) は豆の大きさを表していて、数字が大きいほど大きなコーヒー豆になります。
コーヒ豆の種類・銘柄 | 特徴 |
フィリルヤ・ミスク | 上品な花の香りが特徴です。優しい酸味とフルーティーな風味と、しっかりとしたコクも楽しめます。 |
サテムワ | 程よい苦味と酸味が特徴です。また、柑橘系の風味と香りが広がります。 |
バランスがとれたコーヒー豆なのでさまざまな表情を楽しめます。ご自分が好きな焙煎度合や抽出方法を見つけてみてはいかがでしょうか。中でも中煎り~深煎り豆をハンドドリップやフレンチプレスで丁寧に抽出していてコクや苦味を引き出すのがおすすめです。
マラウイコーヒーはまだ生産量が少なくあまり流通していませんが、品質はとても高く均整のとれた味わいを楽しむことが出来ます。マラウイではコーヒーの輸出量も年々増加しているのでマラウイコーヒーをこれから目にする機会が増えるかもしれませんよ。