

南アメリカの西海岸に位置するエクアドルは共和制国家です。国名の「エクアドル」は、スペイン語で「赤道」という意味を持っており、エクアドルはその名前の通り赤道直下に位置している国です。
エクアドルの中央にはアンデス山脈が走っていて国土のほとんどが山岳地帯で、首都のキトも標高2850mの高地にある国です。
そしてなんといっても有名なのが、ダーウィンの進化論で有名な「ガラパゴス諸島」です。
そんなエクアドルでは近隣のコーヒー大国であるコロンビアやペルーと同様に良質のコーヒー豆が生産されていて、コーヒー豆はエクアドルの経済を支える主要産業の1つです。
今回は、そんなエクアドル産コーヒー豆の特徴から銘柄一覧までご紹介していきたいと思います。
エクアドルのコーヒーの歴史は、19世紀にフランス人の探検家がブルボン種のコーヒーノキを持ち込んだことから始まりました。
エクアドルは近隣のコーヒー大国であるコロンビアやペルーと同様にコーヒーベルトに属しており、高山地帯であるために日中と夜の寒暖差が激しく、ミネラル成分を豊富に含む火山灰土壌が広がっているためにコーヒー栽培には恵まれた環境です。
そのためエクアドルでのコーヒー栽培は順調に拡大していきました。
エクアドルではアラビカ種だけでなく、インスタントコーヒーの原料として使われることの多いロブスタ種も積極的に栽培しています。その割合は6割がアラビカ種で残りの4割がロブスタ種です。
エクアドル産のコーヒー豆の多くは隣国のコロンビアに輸出されています。これはコロンビア政府がコロンビア産のコーヒー豆を高値で国外へ輸出しているため、コロンビアは国内消費用としてエクアドルからコーヒー豆を安価で輸入しているからなのです。
エクアドル産のコーヒー豆の特徴についてご紹介していきましょう。
エクアドルのコーヒー豆の生産地のなかで最も主要な生産地は沿岸部の標高200~800m程度の低地が広がる「マナビ地区」です。エクアドルで初めてコーヒーノキが栽培されたのもこの地域です。このマナビ地区ではエクアドル産のアラビカ種のコーヒー豆の約半分が生産されています。
次に有名な生産地は国内のコーヒー豆の生産量の約2割程度を占める「ロハ地区」です。この地区はエクアドルの南部に位置しており、標高が1000~2000mの高地であるために品質が高いコーヒー豆を生産する地域としても有名です。
エクアドル産コーヒー豆は程よい苦味とコク、優しい酸味と甘味のバランスがよく取れています。ナッツのような香ばしい香りが広がり、口当たりが優しくとても飲みやすいコーヒーです。
エクアドル産のコーヒー豆は大きさにより2つに格付けされており、大きいものから
・スプレモ(スクリーンサイズ17以上)
・スタンダード(スクリーンサイズ16以下)
このようになっています。
コーヒー豆の種類・銘柄 | 特徴 |
アンデス・マウンテン | アンデス山脈の麓のマナビ地区で栽培されているコーヒー豆です。 |
ビルカバンバ | ロハ県のビルカバンバ村で生産されているコーヒー豆です。 |
ガラパゴス・サンクリストバル | ガラパゴス諸島で生産されているとても希少価値の高いコーヒーです。 |
エクアドル産コーヒー豆のおすすめの焙煎度合いはミディアムロースト~ハイローストです。また中挽き程度がおすすめです。
今回はエクアドル産のコーヒー豆の特徴から銘柄一覧までご紹介してきました。
エクアドル産のコーヒー豆はとてもさっぱりとしていて飲みやすいので日本人好みのコーヒーとも言えます。
しかしエクアドル産コーヒーの多くがコロンビアに輸出されてしまっているために、日本では見かけることが少ない産地の1つでもあります。もしも見かけたら、迷わず飲んでみたいコーヒーです。