

中央アメリカに位置しカリブ海に面している共和制国家であるニカラグアは国土が日本の1/3程度しかない小さな国です。しかし、中央アメリカ諸国の中では最大の大きさの国であり、中央アメリカ最大の湖であるニカラグア湖もあります。
また良質なコーヒー豆の生産国として有名なコスタリカとホンジュラスに隣接している国でもあり、ニカラグアも近隣国同様に良質なコーヒー豆を生産しているので、ニカラグアにとってコーヒー豆は国の経済を支える重要な農産物でもあります。
今回は、そんなニカラグア産のコーヒー豆の特徴から銘柄一覧まで詳しくご紹介していきたいと思います。
ニカラグアのコーヒーの歴史は18世紀にキリスト教の宣教師がコーヒーノキの苗を持ち込んだことから始まります。その後、1850年にコーヒーノキの栽培が本格化されていきます。するとニカラグアの気候や土地がコーヒー豆の栽培にとても適していたことから、1870年代にはコーヒー豆はニカラグアの主要な輸出用農産物として成長していきました。
その後も順調にコーヒー産業は拡大の道を辿ってきており、近年ではコーヒー品評会(COE)で入賞するスペシャルティコーヒーを排出するまでになっています。
ニカラグアのコーヒー豆はニカラグアの中心部に広がる、火山を伴う山岳地帯で生産されています。生産地としては、北部のマダガルパ地区(標高650~1000m)とヒノテガ地区(標高650~1650m)、南部のマナグア地区(標高500~800m)が有名です。
これらの地域は標高が高い山岳地帯であるため、昼夜の寒暖差が激しく、火山性のミネラル分の多い肥沃な土壌が広がっており、降雨量が豊富な熱帯気候であるためにコーヒー豆の栽培にはとても適しています。
一般的に中央アメリカの国々では多くの小規模農家がコーヒー農園を経営してコーヒー豆を生産していますが、ニカラグアは異なっており約50%のコーヒー豆が大規模なコーヒー農園により生産されています。
栽培している品種はほとんどがアラビカ種で、コーヒー農園によって扱っている品種が異なるのも魅力の一つです。
ニカラグア産のコーヒー豆はスッキリとした酸味としっかりとした甘みと苦みのバランスがよくとれているのが特徴です。フルーティーな香りが広がり、口当たりが柔らかくてなめらかで、後味に優しい甘みとほのかな苦味が残るのも人気です。
ニカラグア産のコーヒー豆は、コーヒー豆が栽培されている地域の標高により等級付けされています。
等級の高いものから順に、
このように格付けされています。
コーヒー豆の種類・銘柄 | 特徴 |
パディージャ ハニー | ロスヒルゲラス農園で生産されているコーヒーです。ハニー製法で精製されています。上品な酸味と甘味、甘酸っぱい香りが特徴です。 |
パディージャ ハニー | ロスヒルゲラス農園で生産されているブルボン種のコーヒーです。 |
ジャバニカ | バランスが取れていてマイルドで飲みやすいコーヒーです。ジャバコーヒーと同じティピカロングベリーという品種です。 |
ラ・レフォルマ | ラ・レフォルマ農園で生産されているコーヒーです。はちみつのような甘みとコク、フルーティーな香りと後味が特徴です。 |
ニカラグア産のコーヒー豆のおすすめの焙煎度合いはハイロースト~フルシティロースト程度です。挽き方は中挽き~中細引きがおすすめです。
今回は中央アメリカのニカラグア産のコーヒー豆についてご紹介してきました。
ニカラグア産のコーヒー豆の品質は近隣のコーヒー大国と同様に非常に高く、ニカラグアの経済を支える重要な農産物にまで成長しています。
残念ながら流通量は日本ではあまり多くはありませんが、近年のスペシャルティコーヒーやオーガニックコーヒーの人気から注目を集めているコーヒー豆です。
そんなニカラグア産の高品質なコーヒーを是非一度味わってみてください。