キューバはアメリカのフロリダ半島の南に位置し、カリブ海の大アンティル諸島にある東西に長い島国です。

このキューバは、世界的に有名なブルーマウンテンを生産する「ジャマイカ」と環境や気候が非常に似ている為、品質の高いコーヒー豆を生産することで注目を集める国です。また、主な輸出先がフランスと日本であり、日本人にはなじみの深いコーヒーでもあります。

今回は、このキューバ産のコーヒー豆についてご紹介していきましょう。

キューバのコーヒーの歴史

キューバのコーヒーの歴史は、1747年にスペイン人の移民がコーヒーノキをキューバに持ち込み、キューバの首都であるバナナ近郊に植えたのが始まりと言われています。

気候や環境がコーヒー豆の栽培にとても適していたため、品種改良などを経てコーヒー豆の栽培が進んでいきました。

キューバ産コーヒー豆の特徴

キューバのコーヒー豆の生産地

キューバでは島全体でコーヒー豆が生産されています。生産量の内訳は東部で70%、中部で20%、西部で10%程度となります。

標高が約1,000m前後ある高地なので日中と夜の気温差が激しく、斜面で栽培されるため十分な日照量を得られます。そして、平均気温が約25℃であり、年間の降水量も約1,900mm程度と多く、雨季と乾季がはっきりと分かれています。また、肥沃な土壌が広がっているので、コーヒー栽培にはとても適した場所であると言えます。

キューバではコーヒーノキを栽培し、完熟したコーヒー豆の実だけを丁寧に手摘みで収穫していきます。その後、水洗工場で精製し、日光にて十分に天日干しさせ生産していきます。

このように生産されたキューバ産のコーヒー豆は、約半分は国内で消費され、残りが海外へ輸出されます。主な輸出先はフランスと日本で、嬉しいことに日本では品質の高い貴重なキューバ産のコーヒー豆が手に入りやすい環境にあります。

しかし、ハリケーンの被害を受けやすい為、コーヒー豆の品質は高いが生産量が安定していないのが難点です。

キューバ産のコーヒーの味・香り

キューバ産のコーヒー豆は、酸味と苦みとコクのバランスがよくとれています。また、クセがなくスッキリとしてマイルドで、口当たりがよいので飲みやすいのが特徴です。また、甘い香りが豊かに広がっていきます。

ブルーマウンテンを生産するジャマイカと環境や気候が似ているので、ブルーマウンテンに似た味わいや風味が楽しめます。

キューバ産コーヒー豆の等級

キューバ産のコーヒー豆は、スクリーンサイズと欠点豆の数で等級付けされています。

  • クリスタルマウンテン(スクリーンサイズ18/19以上で、欠点豆の数4粒以下)
  • エクストラトルキーノラバード(スクリーンサイズ18以上で、欠点豆の数12粒以下)
  • トルキーノラバード(スクリーンサイズ17以上で、欠点豆の数19粒以下)
  • アルトゥーラ(スクリーンサイズ16以上で、欠点豆の数22粒以下)

キューバ産コーヒー豆の種類・銘柄

コーヒー豆の種類・銘柄 特徴
クリスタルマウンテン 標高1,000mのエスカンブライ山脈で栽培されているコーヒーです。キューバ産コーヒーの中で、最高等級の豆です。
クリスタルクィーン クリスタルマウンテンに次ぐ等級のコーヒー豆です。クリスタルマウンテンと同レベルの濃厚なコクがあります。
シエラマエストラ シエラマエストラ山脈で生産されたコーヒー豆です。酸味、苦み、甘味のバランスがよくとれています。
ツルキーノ 優しい苦味と上品な甘さが特徴のコーヒー豆です。

キューバ産コーヒー豆のおすすめの淹れ方

キューバ産のコーヒー豆は、豆が大粒な割には肉薄なので、焙煎度合いがとても重要です。苦味を楽しみたい方はハイローストで、マイルドな味わいを楽しみたい方はミディアムローストがおすすめです。

また、挽き方は粗挽きがおすすめです。ドリップする際は、ネルドリップやフレンチプレスで丁寧に淹れると、豊かな香りをより引き立たせることができます。

キューバ産コーヒー豆の情報まとめ

今回は、キューバ産のコーヒー豆についてご紹介しました。

気候や環境に恵まれているキューバでは、品質の高いコーヒー豆が生産されています。そして、それらの最高級のコーヒー豆は、日本にも多く流通しています。

是非、一度、カリブ海の島国、キューバのコーヒーの味を楽しんでみてくださいね。

キューバ産コーヒー豆の記事一覧
シエラマエストラ【キューバ産コーヒー】
クリスタルマウンテン【キューバ産コーヒー】