ドミニカ共和国はアメリカ合衆国の南に位置するカリブ海に浮かぶイスパニョール島に位置しており、島の東部の約2/3を占める共和制国家です。因みに、イスパニョール島の残りの1/3はハイチ共和国です。また、ドミニカ共和国の面積は日本の九州程度しかなく、とても小さな国です。

そんなドミニカ共和国の主要な産業は農業であり、全人口の約70%が農業に従事しているほどです。その中でもコーヒー豆の生産量は第1位の砂糖に次いで第2位であり、ドミニカ共和国の経済を支えている大切な農産物です。

そしてドミニカはコーヒーベルトに属している上に、標高2000mを超える山岳地帯が広がっており、豊富な降雨量に恵まれているためコーヒー栽培にはとても恵まれており、多くの良質なコーヒー豆が生産されています。

今回は、そんなドミニカ共和国産のコーヒー豆の特徴から銘柄一覧まで丁寧にご紹介していきたいと思います。

ドミニカ共和国のコーヒーの歴史

ドミニカ共和国のコーヒーの歴史は古く、17世紀の始めにアラビカ種の一種であるティピカ種の苗がドミニカ共和国内に持ち込まれて移植されたことから始まります。現在でも栽培されている品種のほとんどが良質なアラビカ種です。

ドミニカ共和国産コーヒー豆の特徴

ドミニカ共和国のコーヒー豆の生産地

ドミニカ共和国産のコーヒー豆はイスパニョラ島全域の山岳地帯で生産されており、主要な生産地は、シバオ、バラオナ、ノロエステ、ネイバ、シエラセントラル、シエラスール、シオラオクシデンタルの7つです。

これらのコーヒー豆の生産地は標高が高い山岳地帯の急斜面に広がっているために日中と夜間の気温差が激しく、適度な日射量と降雨量に恵まれています。その上、これらの地域には石灰岩質の肥沃な土壌が広がっているために良質のコーヒー豆が生産されています。

コーヒーノキは農家の人々により丁寧に栽培され、収穫時期になると完熟したコーヒーチェリーを手摘みにより丁寧に収穫していきます。その後は水洗式で処理し、天日干しで丁寧に乾燥させて精製させていきます。

ドミニカ共和国産地コーヒーの味・香り

ドミニカ共和国産のコーヒー豆は、スッキリとしていてさっぱりとした酸味と独特のまろやかな甘味とコクが特徴です。フルーティーで豊かな香りが広がります。

ドミニカ共和国産コーヒー豆の等級

ドミニカ共和国産のコーヒー豆は、スクリーンサイズにより格付けされています。

等級が高いものから、

  • AAA
  • AA
  • AB

このようになっています。

ドミニカ共和国産コーヒー豆の種類・銘柄

コーヒー豆の種類・銘柄 特徴
ヌエボ・ムンド シエラセントラル地区のヌエボ・ムンド農園で生産されているコーヒー豆です。華やかな甘さとマイルドな口当たりが特徴です。
フンカリート ミゲル・テハダ氏が経営するドナアナ農園で生産されているコーヒー豆です。柔らかな酸味と甘味、上品な香りが特徴です。
アロヨ・ボニート バラオナ地区のアロヨ・ボニート地区で生産されている、明るい酸味と柔らかなコクが特徴のコーヒー豆です。
カリビアンモカ イスパニョラ島北部の高地で生産されているモカで、ブルーマウンテンに匹敵するとも言われる最高級コーヒー豆です。
プリンセサ フルーツのようなさっぱりとした酸味と独特の甘味が特徴のコーヒー豆です。

ドミニカ共和国産コーヒー豆のおすすめの淹れ方

ドミニカ共和国産のコーヒー豆のおすすめの焙煎度合いは、ミディアムロースト~フルシティローストです。また、中挽きがおすすめです。

ドミニカ共和国産コーヒー豆の情報まとめ

今回はドミニカ共和国産のコーヒー豆についてご紹介してきました。

実はドミニカ産のコーヒー豆の大半は国内で消費されており、国内で消費されない残りわずかのコーヒー豆はヨーロッパに輸出されることがほとんどです。そのため、残念ながら日本国内ではあまり見かけることがなく、知名度が低い産地でもあります。

しかしドミニカ共和国産のコーヒー豆は間違いなく良質なコーヒー豆です。

ドミニカ共和国産のコーヒー豆と出会えたら、是非味わってみてください。

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フンカリート【ドミニカ共和国産コーヒー】