ハイチ共和国(通称ハイチ)は中央アメリカに属し、カリブ海の中でキューバ島に次いで大きいイスパニョーラ島の西部に位置しています。

ハイチの近隣の国は、誰もが知っている「ブルーマウンテン」の生産地であるジャマイカやキューバなどがあり、それらのコーヒー大国と同じように、かつてはハイチもコーヒー生産が盛んでした。しかし、残念なことに政治の混乱や自然災害の影響で、現在のタヒチのコーヒー産業は縮小してしまっています。

今回は、そんなハイチ産のコーヒー豆の特徴から銘柄一覧までご紹介していきたいと思います。

ハイチのコーヒーの歴史

ハイチのコーヒーの歴史は古く、18世紀初頭に始まりました。この時期は、ちょうどブラジルにコーヒーノキが渡ってきたのと同じ頃です。

ハイチがフランスの植民地時代であったため、フランス人によりコーヒーノキがハイチに持ち込まれてコーヒー豆の栽培が始まりました。

ハイチは赤道付近に位置していて、コーヒーベルトに属しています。また、標高が高いため日中と夜の寒暖差が激しく、土壌は火山灰の土壌の為肥沃な土地が広がっています。これらは、コーヒー栽培にとても適していることから、ハイチのコーヒー栽培は順調に拡大していき、18世紀の間はハイチが世界最大のコーヒー生産国でした。

しかし、その後のハイチ政府による政治的な混乱の為に、ハイチのコーヒー農家はボイコット運動をおこし、コーヒー産業は急激に衰えていきました。

その後、1850年代になると再度コーヒー産業に力を入れ、コーヒー豆の生産量はトップ3に入るまでに成長しました。

しかし、近年に起こった内乱や度重なるハリケーンや地震などの自然災害の被害を受けて、再びコーヒー豆の生産量は激減してしまいました。

ハイチ産コーヒー豆の特徴

ハイチのコーヒー豆の生産地

ハイチは標高2000m級の山々が連なっており、温暖で降雨量も豊富なため、コーヒー栽培にとても適しています。

主要な生産地は、マールブランシュ、サバナゾンビ、ティオッテ、ジャクメルなどです。

主な品種はアラビカ種です。

山々が連なった高地に小規模農園が多数あるため、栽培から収穫まで機械などを使わずに丁寧に手作業で行われています。

完熟したコーヒーチェリーのみを丁寧に収穫し、ナチュラル製法で精製していきます。

ハイチ産コーヒーの味・香り

ハイチ産のコーヒーは、マイルドな酸味と優しい甘みが特徴です。苦みが少ないので後味はさっぱりとしていてとても飲みやすいです。フローラルの香りとスパイシーな香りが広がります。

ハイチ産コーヒー豆の等級

ハイチ産のコーヒー豆は、豆の大きさによって等級が付けられています。

大粒で良質なものから順に、

  • エクストラファンシー
  • ファンシー
  • チョイス
  • オーディナリ

このように格付けされています。

ハイチ産コーヒー豆の種類・銘柄

コーヒー豆の種類・銘柄 特徴
モンラセル ハイチの最高峰である「ラ・セル山」の麓で生産されたコーヒーです。
マールブランシュ ティオッテ地区のマールブランシュで生産されているコーヒーです。気品のあるゆたかな香りと、やわらかいコクが特徴です。

ハイチ産コーヒー豆のおすすめの淹れ方

ハイチ産コーヒー豆のおすすめの焙煎度合いは、ライトロースト~シナモンローストです。優しい酸味と豊かな香りを活かすことができます。

また、「ハイチコーヒー」はハイチ産のコーヒー豆だけでなく、コーヒーを使用したカクテルの名前の1つでもあります。これは、アルコールの「ラム」をハイチコーヒーに加えたカクテルです。

ハイチコーヒーで大人な時間を楽しむのもいいですね。

ハイチ産コーヒー豆の情報まとめ

今回は、ハイチ産のコーヒー豆についてご紹介してきました。

かつてはコーヒー豆の生産量が世界第1位のコーヒー大国であったハイチですが、政治の混乱や自然災害などを受けてコーヒー産業は縮小してしまいました。

しかし、ハイチ産のコーヒー豆は間違いなく高品質です。現在生産されているハイチ産のコーヒー豆はほとんどがヨーロッパ諸国へ輸出されている為、残念ながら日本ではあまり流通していません。

もしも味わえる機会があったら、是非とも飲んでみてくださいね。

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