中国といえば、お茶のイメージが強い方もいるかと思いますが、2017年度のコーヒー豆の生産量は世界第14位に位置するまでに成長してきており、コーヒー豆の生産国として世界中から注目を集めています。
そんな中国では、コーヒー豆の95%以上は雲南省で栽培されています。その中でも、上品なコーヒーとして人気が高いのがこの翡翠です。
また日中友好コーヒーとよばれることもあるコーヒーなので、気になっている方も多いと思います。
そこで今回は、中国産コーヒーの翡翠についてご紹介していきたいと思います。
中国のコーヒー「翡翠」とは?
翡翠の特徴・生産地
翡翠は、中国とミャンマーの国境にある雲南省の西に位置する、徳宏自治州「瑞麗」にある「江東(こうとう)農園」で生産されたコーヒーです。「中珈道(ちゅうかどう)」というグループが生産しています。
雲南省の瑞麗は、人口16万人の約半数が少数民族からなる地域です。
この場所は、かつてはレアアースの主要な採掘場所でしたが、長年の時を経て、レアアースの採掘の為に荒れ果ててしまいました。
その後、環境保護を目的にしていたときに、雲南省が「コーヒーベルト」に位置していることから、森林再生プロジェクトとしてコーヒー栽培を始めたのが、コーヒー栽培が本格化されるきっかけでした。
このプロジェクトには、日本のコーヒー界の第一人者として有名な、「カフェ・バッハ」店主の田口氏が参加しました。その結果、翡翠を完成させたことから、翡翠は「日中友好コーヒー」とも呼ばれています。
この江東農園は標高が1,200m以上の場所にあるため、日中と夜間の温度差が激しいこともあり、高品質なコーヒー豆を栽培しています。そして、この農園の中で最も標高が高い、1,800m以上の畑で収穫されたコーヒー豆のみを原料として生産されたものが、この「翡翠」です。
翡翠はカチモール種のコーヒー豆で、製法はウォッシュドを用いています。また、コーヒー豆のサイズは一般的なものに比べると小粒なのも特徴の1つです。
翡翠の名前の由来は、その名の通り貴重な宝石の「翡翠」から来ています。雲南省のコーヒー農園の多くは、自分の農園の最高ブランドのコーヒー豆に、宝石の名前をつけることが多いのです。
翡翠の味・香り
翡翠は、ほのかな酸味とやわらかい苦みが特徴です。後味には優しい甘みが残ります。また、フルーティーな香りが何とも言えません。
クセがなくバランスが取れていて、とても上品なコーヒーです。
翡翠のおすすめの淹れ方
翡翠のおすすめの淹れ方は、酸味と苦みが柔らかくバランスがとれている翡翠の特徴を消さないことが大切です。
その為、焙煎は中煎りがおすすめです。その中でも、フルシティーローストにするとクセの少ないコーヒーを楽しむことができます。また、酸味をしっかりと感じたい人には、シティーローストがおすすめです。お好みの焙煎程度を見つけてみてください。
そして、翡翠のバランスの取れた味を最大限に生かすためには、中挽きが一番おすすめです。酸味やコクを少しでも強く感じたい人には、細挽きもおすすめできます。
翡翠(中国コーヒー)情報まとめ
今回は、中国産コーヒーの翡翠についてご紹介してきました。
翡翠は、かつてはレアアースの採掘場所であった場所で、環境保護のために栽培が始まったコーヒーであると知って驚かれた方も多いのではないでしょうか?
翡翠は、クセが少なくバランスが取れたコーヒーなので、欧米人よりも日本人のファンが多いとされています。
ぜひあなたも、「日中友好コーヒー」とも呼ばれる、中国コーヒー「翡翠」を味わってみてください。
上品な味わいの翡翠の虜になりますよ。