エルサルバドルは面積が九州の半分ほどしかない、中央アメリカで最も小さい国です。そして世界で最も人口密度が高い国でもあります。

そんなエルサルバドルの経済を支えているのが農業です。エルサルバドルはコーヒー栽培に恵まれた環境下にあるため、エルサルバドル産のコーヒーは品質が高く人気があります。そのためコーヒーはエルサルバドルの農業生産の30%以上を占めているほどです。また国花がコーヒーの花でもあることから、コーヒーをとても大切にする国でもあります。

今回は、そんなエルサルバドル産のコーヒー豆の中でも、とろけるような強い甘みとミルクのような程よいコクと滑らかさが特徴の「エル・カルメン」についてご紹介していきましょう。

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エル・カルメンとは?

エル・カルメンの特徴・生産地

エル・カルメンはエルサルバドル中部のサン・ビセンテ県にあり、サン・ビセンテ火山の北側斜面に位置している、標高が900~1600mもの高地にある「エル・カルメン農園」で生産されています。

この農園は1990年代にエルサルバドルの大統領を務めていた「アルフレッド・クリスティアーニ氏」がオーナーの農園で、自然環境にも配慮した農園運営をしています。そして環境保護団体の世界的な組織である、「インフォレスト・アライアンス(RA)」の認証も受けている自然環境に優良な農園です。

この農園では、エルサルバドルに最初に持ち込まれた「ブルボン種」のコーヒーノキのみを栽培しています。

このブルボン種は、インド洋に浮かぶフランス領ブルボン島(現在のレユニオン島)に持ち込まれたコーヒーの原種に最も近いと言われる「ティピカ種」の突然変異により生まれた品種です。香りも風味も上品であるため最高級品種とされていますが、病害虫に弱く、生産性が低い品種であるため生産量が少ない品種です。そのため希少価値がとても高い品種の1つでもあります。

また、エル・カルメン農園は高地にあるため日中と夜の寒暖差が激しく、肥沃な火山性土壌に覆われているために、コーヒー栽培にはとても恵まれている環境下にあります。また、自然林の下の木陰で栽培する「木陰栽培」という栽培方法を用いてコーヒーノキを栽培しているため、強い甘みを持った品質の高いコーヒー豆が生産されています。

収穫時期の10月~3月になると、真っ赤に熟した完熟のコーヒーチェリーのみを丁寧に手摘みにより収穫していきます。その後水洗処理を行い、天日干しで丁寧に乾燥させて精製していきます。

エル・カルメンの味・香り

エル・カルメンはとろけるような強い甘みと、ミルクのような程よいコクとなめらかさが最大の特徴です。

爽やかで上品な酸味と優しい苦味、はちみつのように芳醇でまろやかな香りが口と鼻にフワッと広がります。

エル・カルメンのおすすめの淹れ方

エル・カルメンのおすすめの焙煎度合いはミディアムロースト~フルシティローストです。また、挽き方は中細挽きがおすすめです。

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エル・カルメン(エルサルバドル産コーヒー)情報まとめ

今回は、エルサルバドル産コーヒーのエル・カルメンについてご紹介してきました。

エル・カルメンは栽培が難しいブルボン種であるため生産量が少ない上に、品質がとても高く人気がある銘柄なので、希少価値がとても高いです。そのためなかなか見かけることのない銘柄でもあります。

元大統領がオーナーを務める農園で生産されていることから、「大統領からの贈り物」とも呼ばれることもある上品な風味を持つ「エル・カルメン」。是非、一度味わってみたいものですね。

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