南アメリカに位置し太平洋とカリブ海に面している美しい国のコロンビアは、コーヒー豆の生産が盛んな国です。コーヒー豆の生産量はブラジル、ベトナムに次いで世界第3位のコーヒー大国です。

そしてコロンビアはコーヒー豆の生産だけでなく自然と天然資源にも恵まれている国でもあり、宝石のエメラルドに関しては世界の生産量の9割程度をコロンビアが占めているほどです。

そんな宝石のエメラルドの名前を冠とした最高級コロンビア産コーヒー豆が、エメラルドマウンテンです。濃厚な甘味と、他に類をみないほどの芳醇な香りはまさにコロンビアの最高傑作と言えます。

今回は、そんなコロンビア産コーヒーのエメラルドマウンテンについてご紹介していきましょう。

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エメラルドマウンテンとは?

エメラルドマウンテンの特徴・生産地

エメラルドマウンテンはアンデス山脈の標高1600mに広がる丘陵地帯で生産されています。

そしてこの「エメラルドマウンテン」という名前は、コロンビアで産出されているエメラルドのように希少価値が非常に高い最高級コーヒーであることから名付けられています。

この地域は高地であるために日中と夜間の温度差が大きく、水はけがよく栄養価が高い火山灰土壌が広がっていて、適度な日射量があり、年間降雨量が約2000mmと水資源に恵まれていることからコーヒー栽培にはとても適しています。その結果、多くの良質なコーヒー豆が生産されています。生産されているコーヒー豆のほとんどがアラビカ種です。

またコーヒー農園の多くが高地の険しい山の急斜面に広がっているため、コーヒーノキは機械などを使わずにカフェテロ(コーヒー栽培をするコーヒー農園の人々のこと)の手によって昔ながらの栽培方法で丁寧に栽培されています。また、丘陵地帯であるために車などが農園内に入れないことから、ロバたちが麻袋を運ぶ姿も見られます。

収穫時期になると真っ赤に完熟したコーヒーチェリーの実だけを100%手摘みにより丁寧に収穫していきます。このように収穫したコーヒーチェリーをすぐに皮と果肉を除去して発酵させ、アンデス山脈の豊富な清水を用いて水洗処理していきます。このように丁寧に生産されたエメラルドマウンテンの選別は機械だけに頼らずに、目で見て手作業で丁寧にハンドピックを用いて選別していきます。

このような工程で生産されたエメラルドマウンテンはコーヒー豆の大きさがほぼ均一で粒がそろっていて、欠点豆がほとんど無いのが特徴です。

そしてこのようにエメラルドマウンテンを名乗れるコーヒー豆は、コロンビア産コーヒー豆の中からコロンビア国立コーヒー生産者連合会(FNC)の厳しい品質検査により選び抜かれた最高級コーヒー豆だけです。厳選されたエメラルドマウンテンは、コロンビア産コーヒー豆全体の上位からわずか3%程度しかありません。

FNCはコロンビアの56万以上もあるコーヒー農家を代表する世界最大級の農業関連のNGO団体です。1929年にコロンビア政府により設立されたのではなく、コロンビアのコーヒー豆生産達自らが設立した組織であることも有名です。

FNCはエメラルドマウンテンの生産だけでなく、保管場所、保管条件、保管期間まで厳しく管理しており、徹底的な品質管理に力を注いでいます。

このように生産されたエメラルドマウンテンは高品質な上に生産量が少ないので希少価値がとても高く、世界中のコーヒーバイヤーから常に注目されている銘柄です。

エメラルドマウンテンの味・香り

エメラルドマウンテンはミルクチョコレートのような濃厚なコクと甘味、優しい苦みと柑橘系のさわやかな酸味が特徴です。また、チェリー系の甘い香りとフローラル系の華やかな香りは他に類をみないほど上品で高級感があります。間違いなくコロンビア産の最高級コーヒーと言えます。

エメラルドマウンテンのおすすめの淹れ方

エメラルドマウンテンのおすすめの焙煎度合いはミディアムロースト~フレンチロースト程度です。また中挽き程度がおすすめです。

そして、ペーパードリップで丁寧に淹れてストレートで飲むのがおすすめです。その際には90~92℃程度の低めのお湯でゆっくりと抽出するようにしましょう。

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エメラルドマウンテン(コロンビア産コーヒー)情報まとめ

今回はコロンビア産の最高級コーヒーとも言われるエメラルドマウンテンについてご紹介してきました。

エメラルドマウンテンはコーヒー大国コロンビアのカフェテロ達が自信をもって生産し、コロンビアコーヒー生産者連合会が独自の厳しい基準により選び抜いた最高級スペシャルティコーヒーです。

コロンビアのコーヒー豆の上位3%未満にしか与えられないエメラルドマウンテンの称号です。

丁寧にペーパードリップで淹れて、ゆったりとした時間の中で楽しみたいコーヒーです。

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