インドネシアはコーヒー豆の生産量が世界第4位です。このコーヒー大国であるインドネシアは多くの島々から成る国で、コーヒー豆の約7割はスマトラ島で生産されています。

そのスマトラ島のガヨ地区で生産されたアラビカ種のガヨ・マウンテンは、しっかりとしたコクと香り、そしてまろやかな風味を特徴に持つ人気の銘柄です。

今回は、このインドネシア産コーヒーのマヨ・ガウンテンについてご紹介したいと思います。

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ガヨ・マウンテンとは?

ガヨ・マウンテンの特徴・生産地

ガヨ・マウンテンは、インドネシアのスマトラ島の北部、アチェ地方にあるガヨ高地で生産されたコーヒー豆です。インドネシアでは珍しくアラビカ種のコーヒー豆です。

このガヨ高地は、イスラム教の戒律が極めて厳しく、排他的な地域であった為、現地の近隣地域の人々でさえなかなか足を踏み入れることができなかった地域でした。

また、ガヨ高地で生産されるアラビカ種はかつてから品質が高いことは知られていましたが、生産量も少なく流通経路も確保できない状態であったため、長年にわたって同じスマトラ島で生産されるアラビカ種の人気銘柄である「マンデリン」に混ぜられてしまっていました。

しかし、国の観光計画としてコーヒー豆に注目が集まった結果、国から支援を受ける形で、ガヨ高地で生産されたアラビカ種は「ガヨ・マウンテン」としてブランド化され、世界中で人気の銘柄となりました。

このガヨ高地はコーヒーベルトに属しており、標高が1,500~1,800mもある為、日中と夜の気温差が激しく、さらに火山培地であり腐葉土も豊富な肥沃な土壌に恵まれています。また、降雨量も多い地域です。その為、コーヒー豆の栽培にはとても適しています。

さらに、国に管理され、化学肥料や農薬を使わない自然農法で栽培されています。完熟した赤いコーヒー豆の果実だけが手作業で丁寧に摘み取られた後、天日干しされます。その後に、最新設備の整う精製工場にて丁寧に水洗式で精製されます。

先ほどお話しした通り、スマトラ島で生産されているアラビカ種で有名なコーヒー豆にマンデリンがあります。このガヨ・マウンテンの生産地は、マンデリンの生産地と隣り合っており、環境はとてもよく似ています。しかし、コーヒー豆の精製方法が異なり、ガヨ・マウンテンは水洗式であるのに対して、マンデリンはスマトラ式で精製されています。

この精製方法に違いだけでも、味や風味、香りに至るまで微妙な違いが生まれています。

ガヨ・マウンテンの味・香り

ガヨ・マウンテンは、ふくよかで優しい甘みと酸味のバランスがよくとれていて、スパイシーさもありしっかりとしたコクも感じられるコーヒーです。この風味は、赤ワインのようであるとも言われています。

香りは、カカオ豆のような香りとフルーティーな香りをあわせ持っています。後味は、クセがなく、上品でまろやかなのも人気の理由です。

ガヨ・マウンテンのおすすめの淹れ方

ガヨ・マウンテンは、中深煎り程度がおすすめです。また、挽き方は中挽きがおすすめです。

そして、ドリップする際は、中温~高温(82℃~90℃程度)のお湯で抽出すると、ガヨ・マウンテンの特徴を上手に引き出すことができます。90℃以上のお湯で抽出してしまうと、せっかくの風味が逃げてしまうので注意が必要です。

また、ドリップする際は少し時間をかけて抽出することで、しっかりとした深いコクを引き出すことができます。

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ガヨ・マウンテン(インドネシア産コーヒー)情報まとめ

今回は、インドネシア産コーヒーのガヨ・マウンテンについてお話ししてきました。

インドネシアのスマトラ島で栽培されるアラビカ種として人気の銘柄で、同じくスマトラ島産のアラビカ種であるマンデリンに似ているようで、似ていない味わいであるとも言われます。

機会がありましたら、マンデリンとガヨ・マウンテンを飲み比べてみるのも面白いですね。

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