おいしいコーヒーを入れるための良い生豆の選び方

コーヒー豆は多くの人に知られていますが、

その原料となる生豆に関しては一体どういう豆なのか?

 

どんな特徴があり

どのようにして焙煎豆になっていくのかなど、

その過程はあまり知られていないようです。

 

ここではコーヒー豆の原料となる生豆について詳しく解説していき、

おいしいコーヒーを入れるためには

どんな生豆をどんな基準で選べば良いのか、

その選別方法についても解説していきます。

 

 

目次

  1. 生豆とは?
  2. コーヒーチェリーから生豆になるまで
  3. 欠点豆とは?
  4. 一粒の欠点豆が命取り
  5. おいしいコーヒーを入れるための良い生豆の選び方

 

 

 

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1. 生豆とは?

 

cf

 

生豆とは、

「なままめ」「きまめ」と読みますが

「きまめ」と読む事が多いです。

 

コーヒーの木の実はコーヒーチェリーと呼ばれ、

コーヒーチェリーの中にある種子を精選したものが、

グリーンビーンズとも言われる「生豆」の事です。

 

そして生豆を焙煎したものが焙煎豆で、

コーヒー豆といったら「生豆」と「焙煎豆」の両方をいいます。

 

コーヒーの実は熟してくると、

まるでサクランボのように見えてくる事から

コーヒーチェリーと呼ばれています。

 

生豆は固くて赤い色をした外皮と果肉を取り除くと、

内側にある内果皮に包まれた緑色の種子が出てきます。

 

これがコーヒー生豆であり、

2個1組のペアになって入っていてフラット・ビーンと呼ばれます。

 

中にはペアではなく丸い生豆が1個の場合もあり、

これはピーベリーと呼ばれています。

 

収穫されたコーヒーチェリーは、

生産される地域の気候や風土、設備の状況によって、

水洗式、非水洗式そして半水洗式の

各方法で精選されグリーンコーヒーになります。

 

2. コーヒーチェリーから生豆になるまで

コーヒーの木の実であるコーヒーチェリーが、

緑色から赤く熟してくると、

いよいよ収穫が始まります。

 

収穫方法としては2つの方法があり、

機械によって一斉に収穫してしまう機械式と、

人の手によって収穫していく手摘み方法があります。

 

機械式であれば一気に収穫できてしまうので、

時間の大いなる短縮になります。

 

人の手を使って丁寧に手摘みしていく方が時間はかかりますが、

その分、赤く完熟したコーヒーチェリーだけを摘み取る事ができるので

上質なコーヒーになります。

 

コーヒーチェリーを収穫した後、

今度は精選をしていきます。

 

精選とはコーヒーチェリーから

種子(コーヒー生豆)を取り出す事をいいます。

 

精選方法は大きく分かると2種類の方法があり、

昔から伝わっているやり方の

「非水式(ナチュラル)」と「水洗式(ウォッシュド)」があります。

 

非水式(ナチュラル)のメリットは

コストを抑えられ低コストでできる他、

やわらかい風味に仕上がります。

 

デメリットは品質にばらつきが出やすいという事です。

 

そのため現在では、

数カ国でしか行われていません。

 

水洗式(ウォッシュド)のメリットは

精選した生豆が粒揃いで雑味がありません。

 

そのため多くの国では、

この水洗式(ウォッシュド)が行われています。

 

デメリットとしては、

とにかく大量の水と設備投資などがどうしても必要となります。

 

今までの流れを大きくまとめると次のようになります。

 

・まず、木に生っているコーヒーチェリーが熟してきたら収穫する。

(収穫方法⇒ 機械式か手摘み)

・次にコーヒーチェリーの中の種子(コーヒー生豆)を取り出す精選を行う。

(精選方法⇒ 非水式か水洗式)

・最後に欠点豆を取り除き「生豆」の完成

(選別された生豆は麻袋へ詰められ輸出される)

 

 

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3.欠点豆とは?

 

おいしいコーヒーを入れるためには、

原料となる良い生豆を選ぶ事も大切です。

 

一般的な生豆には異物や欠点豆が含まれています。

 

では欠点豆とは何でしょうか?

 

欠点豆とは、

コーヒーの味に決定的なダメージを与えるといわれており、

具体的には次のようなものをいいます。

 

・発酵豆(水汚れタイプ) 水洗式により精製で発酵槽に長く浸しておいたり、

水の汚れなどで菌が付いたりして発酵してしまった豆のこと。

焙煎すると腐ったような異臭がする。

 

・発酵豆(保管タイプ) 倉庫などの保管場所で山積みされた時、

菌が付いて発酵してしまった豆のこと。

焙煎すると腐ったような異臭がする

 

・死豆 正常に結実しなかった豆のこと。

風味が希薄で異臭の元となる。

焙煎時の色付き遅いため焙煎後の方が見分けやすい。

 

・貝殻豆 豆が割れて内側がえぐれて貝殻のように見える事でこう呼ばれている。

乾燥不良や異常交配により発生。

煎りムラの原因となる。

 

・虫食い豆 プロッカー(蛾の一種)の幼虫が果実を食べて成長し、豆にしみを残したもの。

コーヒーが濁り、異臭を発生させることもある。

 

・コッコ 果肉が付いた状態で乾燥する事で脱穀不足になってしまう豆のこと。

ヨード臭、土臭、リオ臭などが混ざった異臭を出す。

 

・黒豆 早く熟して地表に落下し、長く土と接触したことで発酵してしまった豆。

コーヒーを濁らせ腐敗臭を出す。

 

・カビ臭豆 乾燥が不完全だったり、輸送中や保管中に湿気を帯びたりすると青カビや白カビの原因となる。

カビの発生した豆は焙煎してもカビ臭がしっかり残る。

 

・ヴェルジ 未成熟豆のこと。

青臭く、吐き気をもよおしてしまうような不快味をコーヒーに与えてしまう。

生豆をエイジング(寝かせて枯らす)するのはヴェルジ対策ともいわれる。

 

・パーチメント パーチメント(内果皮)が残っている豆のこと。

水洗式の精製豆に残ることが多い。 火の通りが悪く渋みやえぐみの原因に成る。

 

・石 天日下で自然乾燥した豆に混入しやすい。

砂や木くずの他、コインやガラス片などが混ざっている事もある。

 

 

 

4.一粒の欠点豆が命取り

 

欠点豆はたった一つ混ざっていても

命取りなってしまう事があります。

 

例えば、発酵してしまった欠点豆あるいは

未成熟の欠点豆がたった一粒混ざっていたため、

全ての豆に不快臭が乗り移ってしまうという事態も発生してしまうのです。

 

よくダンボールの中にぎっしり入っているミカンに、

たった一つだけカビが生えると

他のミカンにもどんどん乗り移って行くのと同じような現象です。

 

このように、

欠点豆はコーヒーの味に決定的なダメージを与えてしまい、

他にも石や砂などの異物が混ざっていると、

焙煎豆を挽くためのグラインダーの刃を痛める原因にもなってしまいます。

 

また、異物や欠点豆が混入したままで生豆を焙煎してしまうと、

火の通りが異常に早かったり遅かったりするため、

豆の色がまだらな状態で煎り上がります。

 

飲んでみると不快な味がしたり、

時にはピリピリとしたシビレが舌に長く残ってしまうこともあります。

 

 

 

5.おいしいコーヒーを入れるための良い生豆の選び方

 

① 生豆の中に異物、欠点豆が混入していないこと。

 

② 生豆粒の大きさが揃っていること。

(大小の違いで焙煎時の火の通り方に差が出るため)

 

③ 生豆の色合いが揃っていること。

 

市販の袋詰めされている焙煎豆を買った時は、

購入後に一度袋から全ての豆を出して広げて見てみるなどして、

欠点豆の有無、豆の大きさ、色など、

じっくりチェックしてみるのも良いでしょう。

 

そして万が一欠点豆を見つけてしまったら、

直ちに取り除き他にも無いかしっかり確認した上でコーヒー豆を挽いて入れると、

品質がグレードアップされた

美味しいコーヒーを楽しむ事ができるでしょう。

 

 

 


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