インドの有名な農作物と言えば、紅茶を思い浮かべる方も多いかと思います。

しかし、インドはコーヒー栽培も盛んで、コーヒーの生産量は常にトップ10入りするほどのコーヒー大国なんです。

そんなインドのコーヒーで最も有名なのが、独特の香味を持ち、黄金色をしていることから黄金コーヒーとも呼ばれるモンスーンコーヒーです。

そこで今回は、このインドのモンスーンコーヒーについてご紹介していきたいと思います。

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モンスーンコーヒー(黄金コーヒー)とは?

モンスーンコーヒー(黄金コーヒー)の特徴・生産地

モンスーンコーヒーは、インド西南に位置するマラバール海岸付近で生産されています。コーヒーベルトに属し、標高は1,400m程度の高地であるため、良質のコーヒー豆が栽培されています。

このモンスーンコーヒーは、インドが植民地支配されていた時代に付けられたブランド名です。当時は、コーヒー豆をインドからヨーロッパへ輸出する際に、航海で約半年程度かかりました。その間に、インド産のコーヒー豆が緑色から黄金色に変色したことから、「黄金コーヒー」「モンスーンコーヒー」などと、呼ばれるようになりました。

その後、インドからヨーロッパへの流通時間は大幅に短縮されたため、モンスーンコーヒーは姿を消すこととなります。しかし、モンスーンコーヒーの独特の味を好んでいたヨーロッパ人たちからの熱い要望に応えるべく、生産を復活させました。

もちろん、復活したモンスーンコーヒーは、当初のように半年程度コーヒー豆を航海させて製造するのではありません。インドで5月~6月に発生する季節風のモンスーン(貿易風)を利用して製造するのです。

丁寧に収穫したアラビカ種のコーヒー豆を非水洗式で処理し、風通しの良い倉庫に5インチ程度の厚みで広げて5日程度乾燥させます。その際、時々かき混ぜて、周囲の湿気にコーヒー豆が均一に晒されるようにします。その後、コーヒー豆を袋に詰めて、丁寧に列に並べます。この時、列と列の間を常にモンスーンが均一に当たるようにして、コーヒー豆に適度な水分を含ませます。

この精製方法は「モンスーニング」とも呼ばれます。これを約7週間続けることにより、コーヒー豆は黄金色に変色し、独特の香味を持つコーヒーに仕上がります。

このように生産されたモンスーンコーヒーの生豆の水分含有量は、一般的なコーヒー生豆が10~12%程度であるのに対し、18~20%にもなるのです。

モンスーンコーヒー(黄金コーヒー)の味・香り

モンスーンコーヒーの一番の特徴は、なんといっても独特の強い香味です。これは、他のどのコーヒーからも引き出すことのできないものです。

また、酸味はほとんど感じられませんが、まろやかなコクとまったりとした芳醇な味わいがあります。また、強い甘味があるのに、後味が爽やかなのも人気の要因です。

ヨーロッパでは、エスプレッソ用として人気があるコーヒーです。

モンスーンコーヒー(黄金コーヒー)のおすすめの淹れ方

モンスーンコーヒーの独特の強い香味と芳醇な味わいを引き立たせるためには、焙煎度合いはシティローストからフルシティロースト程度、挽き方は中挽き程度がおすすめです。

ドリップする際は、80℃程度の低めのお湯で、細いお湯でじっくりと時間をかけて抽出することで独特の香味と甘みを引き出します。

強い甘みが苦手な方は、太めのお湯であまり時間をかけずに抽出すると、スッキリとした味わいに仕上がります。

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モンスーンコーヒー(黄金コーヒー)(インドコーヒー)情報まとめ

今回は、インドのモンスーンコーヒーについてご紹介しました。

インドはコーヒーベルトに位置していることもあり、世界有数の高品質のコーヒー豆を生産する国です。

そんなコーヒー大国インドで最も有名で人気の高いモンスーンコーヒーを是非一度味わってみてください。

他にはない、独特の香味が病みつきになりますよ。

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